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サイトおよびサイト コレクションを管理する
サイトおよびサイト コレクションを管理する

多数のユーザーがさまざまなことをするためにサイトに集まると、サイトが管理しずらくなったり、最新の状態ではなくなったり、利便性が損なわれたりします。たとえば、顧客の管理、企業ポリシーの格納、および開発中の製品に関するドキュメントの共有に同じサイトを使用すると、そのサイトを整理するのはきわめて困難になり、すぐに混乱した状態になる可能性があります。一方、サイトの数が多すぎると、必要な情報を見つけるのが難しくなります。

この記事の内容


サイトおよびサイト コレクションの数を決定する

必要なサイトおよびサイト コレクションの数の判断に影響を与える要因として、次のようなものがあります。

  • サイトを使用するユーザーは何人か。
  • サイトを使用するユーザーは互いにどのような関係で、どのように対話するか。
  • ユーザーはサイトをどのように使用するか。
  • サイトに格納するコンテンツはどのような種類のものか。
  • 整理する情報はどのくらい複雑であるか。

サイトの目的とユーザーを列挙し、個別のサイトがいくつ必要かを判断する必要があります。

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サイト コレクションとサブサイトのどちらを使用するかを判断する

サイトを独立したサイト コレクションのトップレベルの Web サイトとして作成するか、同じサイト コレクション内のサブサイトとして作成するかを判断する必要があります。この判断は、サイトが互いにどの程度共通しているか、サイトを個別に管理する機能が必要か、およびナビゲーションや検索などの要素をサイト間で共有する必要があるかに基づいて行います。

サイト コレクション内では、次の要素をすべてのサイトで共有できます。

  • ナビゲーション バー (上部リンク バーおよび階層リンク バー)
  • コンテンツ タイプ
  • ワークフロー
  • セキュリティ グループ
  • リスト全体にわたるルックアップ フィールド
  • 検索範囲
  • 機能セット

次のことを行う必要がある場合は、独立したサイト コレクションのトップレベルの Web サイトを選択します。

  • サイトごとにセキュリティを分離する。
  •  メモ    サブサイトに一意のアクセス許可を設定することも可能ですが、2 つのサイトでユーザーやアクセス許可を共通させたくない場合もあります。そのような場合は、独立したサイト コレクションを使用する必要があります。

  • 将来、サイト コレクションを別のデータベースに移動する。
  • 当該のサイトのみをバックアップまたは復元する。
  • ワークフローのスコープを当該のサイトのみに設定する。
  • クォータを使用して、各サイトが使用する容量を個別に管理する。
  • 管理を分散させ、サイト コレクションの管理者にアクセス要求の承認やサイト使用の確認などのタスクを実行してもらう。

次のことを行う必要がある場合は、同じサイト コレクション内のサブサイトを選択します。

  • サイト間でナビゲーションを共有する。
  • サブサイトで親サイトのアクセス許可を継承する。
  • サイト間でリストを共有する。
  • サイト間でデザイン要素 (テーマやスタイルなど) を共有する。
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サイトの階層を設計する

通常、Web サイトは階層内に存在します。階層の最上位は、トップレベル Web サイトです。このトップレベル サイトの下に複数のサブサイト (ドキュメント ワークスペース サイトおよび会議ワークスペース サイトを含む) を置くことができ、さらに各サブサイトに別のサブサイトを含めることができます。トップレベル Web サイトとそのすべてのサブサイトの構造全体を、サイト コレクションと呼びます。

Windows SharePoint Services と互換性があるサイト計画ツール (ダウンロード可能な Microsoft Office Visio 描画作図ソフトウェア テンプレートなど) やその他の方法を使用して、必要なサイト コレクション、トップレベル Web サイト、およびサブサイトをすべて含むサイト階層ダイアグラムを作成できます。

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サイトの利用状況を監視する

Web サイトにどのような効果があるか知りたい場合は、サイトを訪れるユーザーの数、サイトが受信するヒットの種類と数、およびその他のサイト利用状況情報を追跡する必要があります。利用状況の概要レポートや詳細レポートにより、次のような情報が得られます。

  • ページごとのヒット数
  • 一意のユーザーの数
  • ブラウザおよびオペレーティング システムの情報
  • 参照しているドメインおよび URL

利用状況情報の追跡は、サイトで頻繁に使用されている (したがって残す必要がある) コンテンツや、頻繁に使用されていない (アーカイブの候補となりうる) コンテンツを識別するのに役立ちます。サイトの利用状況の統計情報に加えて、サイトが使用している記憶域スペースと、サイトが生成しているアクティビティのレベルを追跡することもできます。Windows SharePoint Services 3.0 は、これらの情報をサイトのクォータ追跡の一部として収集します。

サイトの所有者は、サイトに設定されたクォータ (クォータ : 1 つの Web サイトで使用できるストレージのサイズまたはユーザーの人数を制限する値。)を調べることにより、サーバー リソースに対する制御を維持し、記憶域スペースなどの領域を慎重に監視することができます。

サイトとサーバー リソースの管理をしやすくするために、ローカル サーバー コンピュータの管理者は、クォータを指定してサイト上で使用できる記憶域の量およびサイト コレクションに追加できるユーザーの数を制限することができます。これらのクォータは、あるサイトが大量のリソースを消費し、別のサイトが機能しなくなるのを防ぐのに役立ちします。

サーバー管理者は、ロックを使用して、サイトが記憶域のクォータ制限を越えないようにしたり、必要に応じてすべてのユーザーがサイトにアクセスできないようにすることができます。

サイトが記憶域の最大クォータを超えたら、そのサイトが自動的にロックされるようにできます。またサーバー管理者は、たとえばサイトがサイト使用ポリシーに違反している場合に、サイトを手動でロックすることもできます。ロックの種類によって、ロックされたサイトの動作は異なります。

  • 記憶域クォータの制限を超えたことによってサイトがロックされた場合、ユーザーが新しいコンテンツをアップロードすると、ディスクがいっぱいであるというエラーが表示されます。
  • サイトが手動でロックされた場合は、サイトを表示しようとしたユーザーの画面にアクセスが拒否されたというメッセージが表示されます。

サイトがクォータ制限を超えたことによってロックされている場合、サイト管理者はサイトのロックを自分で解除することはできません。手動のロックを解除できるのは、サーバー管理者だけです。サイトの現在のクォータの値やデータについては、サーバー管理者に問い合わせてください。

表示サイトのクォータ データを表示する

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使用されていない Web サイトを管理する

サーバー上の使用されていない Web サイトの数を制御するために、サイト コレクションの所有者に通知を送信し、サイト コレクションが使用されていることを確認するように要求することができます。確認されていないサイト コレクションは、自動的に削除することもできます。この機能は、[サーバーの全体管理] で有効にして構成することができます。

使用確認は警告に似ています。サイト コレクションを作成すると、サイトがデータベースに追加され、アクティブ サイトとして記録されます。指定された時間が経過すると、使用されていないサイト コレクションを再確認するか、または削除するように求める電子メール通知がサイト コレクションの所有者に送信されます。この電子メール通知には、サイト コレクションがアクティブであることを確認するか、サイト コレクションを削除するためのリンクが含まれています。電子メール通知がサイト コレクションの所有者に送信された場合、考えられる結果は 3 つあります。

  • サイトが使用されている場合、サイト コレクションの所有者はサイトがアクティブであることを確認し、サイト コレクションを保持します。所有者が確認のリンクをクリックすると、サイトの承認日が更新されます。
  • サイト コレクションが使用されていない場合、所有者は電子メール通知の指示に従ってサイト コレクションを削除するか、何もしません。所有者がサイト コレクションの使用を確認するか、サイト コレクションを削除するまで、サーバーの管理者によって指定された間隔に応じて、所有者に電子メール通知が定期的に送信されます。
  • サイト コレクションが使用されておらず、サーバーの管理者が自動削除機能を有効にしている場合、電子メール通知がサイト コレクションの所有者に特定の回数送信されます。サイト コレクションの所有者がサイト コレクションの使用を確認しない場合、サイト コレクションは自動的に削除されます。

サイトの自動削除を防ぐために、次のベスト プラクティスをお勧めします。

  • ユーザーがサイト コレクションを作成するときに、代理の連絡先を必須にする。

    既定では、サイト コレクションの作成者は、サイト コレクションの所有者として記録されます。設定によっては、ユーザーはサイト コレクションの代理の連絡先を指定する必要もあります。代理の連絡先が存在する場合、確認通知はサイト コレクションの所有者と代理の連絡先に自動的に送信されます。

  • 休暇や欠勤時間を組織で常に把握する。

    たとえば、サイト コレクションの所有者が 4 週間にわたって不在で、サーバー管理者が週ごとの確認が 4 回行われなかった場合にサイト コレクションが削除されるように設定している場合、そのサイトは所有者が使用を確認する機会を得られないまま削除される可能性があります。

  • サイト コレクションが誤って削除された場合に最近のコピーを復元できるよう、サイト コレクションを定期的にバックアップする定期スケジュールを用意する。
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