翻訳管理ワークフローは、翻訳管理ライブラリに格納されている原版ドキュメントのコピーを作成して、指定された翻訳者に翻訳を依頼するプロセスです。翻訳管理ワークフローは、翻訳管理ライブラリでのみ使用できます。
この記事の内容
翻訳管理ワークフローの実際
翻訳管理ワークフローを翻訳管理ライブラリに追加する
翻訳者リストを翻訳管理ワークフロー用にカスタマイズする
翻訳管理ワークフローを開始する
翻訳管理ワークフロー タスクを実行する
翻訳管理ワークフローの実際
翻訳管理ワークフローの目的は、翻訳タスクの割り当てを管理し、追跡することによって、人の手で行われるドキュメント翻訳を、組織が効率よく管理できるようにすることです。このワークフローは、翻訳管理ライブラリでのみ使用できます。翻訳管理ライブラリの詳細については、「翻訳管理ライブラリを作成する」を参照してください。
翻訳管理ワークフローは、特定言語への翻訳者が登録された翻訳者リストと連携して機能します。このワークフローは、原版ドキュメントに対して手動で開始するように構成することも、自動的に開始するように構成することもできます。
原版ドキュメントに対して翻訳管理ワークフローが開始されると、その原版ドキュメントの言語に対応する担当者が翻訳者リストに基づいて特定され、各翻訳者について原版ドキュメントのコピーが作成されます。さらに、このコピーされたドキュメントごとに適切な言語プロパティが設定され、コピー版と原版ドキュメント間の関係が作成されます。その後、翻訳タスクが自動的に各翻訳者に割り当てられます。ワークフローの参加者には、各自のワークフロー タスクに関する電子メール通知が送信されます。
翻訳者は、自分の翻訳タスクが終了した後、そのタスクを完了としてマークすることになります。ワークフローのすべての翻訳タスクが完了すると、このワークフローが "完了" としてマークされます。
翻訳管理ワークフローは、その進行中に原版ドキュメントに変更が加えられた場合、自動的にワークフローを終了して未完了の翻訳タスクをすべてキャンセルするように構成できます。
ページの先頭へ翻訳管理ワークフローを翻訳管理ライブラリに追加する
翻訳管理ライブラリには、ライブラリの作成時に翻訳管理ワークフローを追加できるほか、既存の翻訳管理ライブラリに対し、必要に応じて翻訳管理ワークフローを追加することもできます。
翻訳管理ワークフローを含んだ翻訳管理ライブラリを新規作成する
翻訳管理ライブラリの作成と、作成した翻訳管理ライブラリに対する翻訳管理ワークフローの追加は、一度に行うことができます。サイトに対して翻訳管理ライブラリを作成するには、リストの管理権限が必要です。
翻訳管理ライブラリを作成する
- サイド リンク バーの [すべてのサイト コンテンツの表示] をクリックし、[作成] をクリックします。
- [ライブラリ] の [翻訳管理ライブラリ] をクリックします。
- [名前] ボックスにライブラリの名前を入力します。ライブラリ名は入力必須です。
この名前は、ライブラリ ページの上部に表示され、ライブラリ ページのアドレスの一部として使用されるほか、ユーザーがこのライブラリを簡単に見つけて開くことができるように、ナビゲーション要素にも表示されます。
- [説明] ボックスに、ライブラリの用途に関する説明を入力します。説明の入力は任意です。
この説明は、ライブラリ ページの上部のライブラリ名のすぐ下に表示されます。電子メールでライブラリのコンテンツを受信できるようにする場合は、他のユーザーがそのライブラリの電子メール アドレスを簡単に見つけられるように、ライブラリの説明に電子メール アドレスを記入しておくことができます。
- このライブラリへのリンクを サイドリンク バーに追加するには、[ナビゲーション] の [はい] をクリックします。
- ファイルをライブラリにチェックインするたびにバージョンを作成するには、[ドキュメントのバージョン履歴 ] で [はい] をクリックします。
メジャー バージョンとマイナー バージョンの両方を保存するかどうかや、保存するメジャー バージョンとマイナー バージョンの数は後から選択できます。
- [ドキュメントのテンプレート] セクションの一覧で、ライブラリに作成されるファイルのテンプレートとして使用する既定のファイルの種類をクリックします。
- [翻訳管理ワークフロー] セクションで [はい] をクリックして、ライブラリに翻訳管理ワークフローを追加します。
- [次へ] をクリックして、翻訳管理ワークフローの構成を行います。
翻訳管理ワークフローを構成する
- 既定の名前 ("翻訳管理") を変更する場合は、[ワークフローの追加] ページの [名前] セクションに、このワークフローの一意の名前を入力します。
- [タスク リスト] セクションに、このワークフローで使用するタスク リストを指定します。
メモ
- 既定のタスク リストを使用することも、タスク リストを新規作成することもできます。既定のタスク リストを使用した場合、ワークフローの参加者は、タスク リストの [自分のタスク] ビューを使って各自のワークフロー タスクを簡単に探して閲覧できます。
- このワークフローのタスクに、汎用的なタスク リストとは区別して管理する必要のある機密データが含まれる場合は、新しいタスク リストを作成します。
- 組織内に多数のワークフローが存在する場合や、ワークフローに多数のタスクが存在する場合は、新しいタスク リストを作成します。この場合は、各ワークフローについてタスク リストを作成するのが一般的です。
- [履歴リスト] セクションで、このワークフローで使用する履歴リストを選択します。履歴リストには、ワークフローの各インスタンスで生じたすべてのイベントが表示されます。
メモ
履歴リストは、既定の履歴リストを使用することも、新規に作成することもできます。たとえば、ワークフローが数多く存在する組織では、各ワークフローについて別個に履歴リストを作成できます。
- [開始オプション] セクションで、ワークフローをいつ、だれが、どのように開始するのかを指定します。
メモ
- 選択したワークフロー テンプレートによっては、一部のオプションを使用できない場合があります。
- [アイテムのメジャー バージョンの発行を承認するために、このワークフローを開始する] は、ライブラリでメジャー バージョン管理とマイナー バージョン管理が有効になっており、かつ、選択したワークフロー テンプレートを使ってコンテンツの承認ができる場合にのみ使用できます。
- [次へ] をクリックします。
- ["言語と翻訳者のリスト"] セクションで、次のいずれかの操作を行います。
- [期限] セクションに、自動的に開始されるワークフローについて、ワークフロー タスクの完了期限を指定します。
メモ
期限を設定するためのオプションは、ライブラリ内のドキュメントが作成または変更されたときにワークフローを自動的に開始するように選択した場合にしか使用できません。
- すべてのタスクが完了したとき、または翻訳対象の原版ドキュメントが変更されたときに、常にワークフローを完了するように設定する場合は、[ワークフローの完了] セクションの [原版ドキュメントが変更されたとき] チェック ボックスをオンにします。
このチェック ボックスをオフにした場合、すべての翻訳タスクが完了した時点でワークフローが完了します。
- [OK] をクリックします。
- このワークフロー用の翻訳者リストを新規作成するように選択した場合で、かつ、リストを新しいウィンドウで開くように選択した場合は、別のウィンドウが開き、続けてリストに名前を追加できます。
ページの先頭へ翻訳管理ワークフローを既存の翻訳管理ライブラリに追加する
既存の翻訳管理ライブラリには、必要に応じていつでも翻訳管理ワークフローを追加できます。たとえば、同じライブラリの原版ドキュメントごとに別々の翻訳者リストを設けたい場合や、原版ドキュメントごとに異なる翻訳規則を設けたい場合などは、1 つのライブラリに複数の翻訳管理ワークフローを追加します。
- 新しい翻訳管理ワークフローの追加先となる翻訳管理ライブラリを開きます。
- ([設定] メニュー) で、これから開くライブラリの種類に対する設定オプションをクリックします。
たとえば、ドキュメント ライブラリを開く場合は、[ドキュメント ライブラリの設定] をクリックします。
- ["権限と管理"] の [ワークフロー設定] をクリックします。
メモ
このリスト、ライブラリまたはコンテンツ タイプに既にワークフローが追加されていた場合、この手順を実行すると、[ワークフローの設定変更] ページが表示されるので、そこで、[ワークフローの追加] をクリックして [ワークフローの追加] ページに移動する必要があります。このリスト、ライブラリまたはコンテンツ タイプにまだワークフローが追加されていなかった場合、この手順を実行すると、[ワークフローの追加] ページが表示されます。
- 既定の名前 ("翻訳管理") を変更する場合は、[名前] セクションに、このワークフローの一意の名前を入力します。
- [タスク リスト] セクションに、このワークフローで使用するタスク リストを指定します。
メモ
- 既定のタスク リストを使用することも、タスク リストを新規作成することもできます。既定のタスク リストを使用した場合、ワークフローの参加者は、タスク リストの [自分のタスク] ビューを使って各自のワークフロー タスクを簡単に探して閲覧できます。
- このワークフローのタスクに、汎用的なタスク リストとは区別して管理する必要のある機密データが含まれる場合は、新しいタスク リストを作成します。
- 組織内に多数のワークフローが存在する場合や、ワークフローに多数のタスクが存在する場合は、新しいタスク リストを作成します。この場合は、各ワークフローについてタスク リストを作成するのが一般的です。
- [履歴リスト] セクションで、このワークフローで使用する履歴リストを選択します。履歴リストには、ワークフローの各インスタンスで生じたすべてのイベントが表示されます。
メモ
履歴リストは、既定の履歴リストを使用することも、新規に作成することもできます。たとえば、ワークフローが数多く存在する組織では、各ワークフローについて別個に履歴リストを作成できます。
- [開始オプション] セクションで、ワークフローをいつ、だれが、どのように開始するのかを指定します。
メモ
- 選択したワークフロー テンプレートによっては、一部のオプションを使用できない場合があります。
- [アイテムのメジャー バージョンの発行を承認するために、このワークフローを開始する] は、ライブラリでメジャー バージョン管理とマイナー バージョン管理が有効になっており、かつ、選択したワークフロー テンプレートを使ってコンテンツの承認ができる場合にのみ使用できます。
- [次へ] をクリックします。
- ["言語と翻訳者のリスト"] セクションで、次のいずれかの操作を行います。
- 既存の翻訳者リストを使って翻訳タスクを割り当てる場合は、[サイトに保存されている言語と翻訳者のリストを使用する] をクリックして、使用するリストを選択します。
- 翻訳管理ワークフローの各インスタンスに使用する言語および翻訳者のリストを新規作成するには、[このワークフロー用に言語と翻訳者のリストを新規作成する] をクリックして、リストの一意の名前を [リスト名] ボックスに入力し、さらに、ワークフローのカスタマイズに続けて新しい翻訳者リストに名前を追加する場合は、[新しい翻訳者リストを別のウィンドウで開きます] チェック ボックスをオンにします。
- [期限] セクションに、自動的に開始されるワークフローについて、ワークフロー タスクの完了期限を指定します。
メモ
期限を設定するためのオプションは、ライブラリ内のドキュメントが作成または変更されたときにワークフローを自動的に開始するように選択した場合にしか使用できません。
- すべてのタスクが完了したとき、または翻訳対象の原版ドキュメントが変更されたときに、常にワークフローを完了するように設定する場合は、[ワークフローの完了] セクションの [原版ドキュメントが変更されたとき] チェック ボックスをオンにします。
このチェック ボックスをオフにした場合、すべての翻訳タスクが完了した時点でワークフローが完了します。
- [OK] をクリックします。
- このワークフロー用の翻訳者リストを新規作成するように選択した場合で、かつ、リストを新しいウィンドウで開くように選択した場合は、別のウィンドウが開き、続けてリストに名前を追加できます。
ページの先頭へ翻訳者リストを翻訳管理ワークフロー用にカスタマイズする
翻訳ワークフローを開始すると、そのワークフローの翻訳者リストに指定された対象言語ごとに、原版ドキュメントのコピーが作成されます。次に、これらの対象言語に対応する翻訳者が翻訳者リストで特定され、各翻訳者に翻訳タスクが割り当てられます。特定の種類の翻訳 (英語からスペイン語への翻訳など) に対し、複数の翻訳者が指定されていた場合は、その各翻訳者に対して翻訳タスクが割り当てられます。
- 使用するワークフローの翻訳者リストを開きます (まだ開いていない場合)。
リストの名前が表示されない場合は、[すべてのサイト コンテンツの表示] をクリックして、目的のリストの名前をクリックします。
- ([新規作成] メニュー) の [新しいアイテム] をクリックします。
- [翻訳元] セクションで、原版ドキュメントの言語 (ドキュメントの翻訳前の言語) をリストから選択するか、[値を指定してください] をクリックして、そのボックスに言語を入力します。
- [翻訳先] セクションで、ドキュメントの翻訳後の言語をリストから選択するか、[値を指定してください] をクリックして、そのボックスに言語を入力します。
- [翻訳者] セクションに、この種類の翻訳を担当する翻訳者名を入力するか、[参照] をクリックしてディレクトリ サービスから名前を選択します。
- [OK] をクリックします。
- 他の翻訳者についても、手順 2. から手順 6. を繰り返してリストに追加します。
ページの先頭へ翻訳管理ワークフローを開始する
翻訳ワークフローが手動で開始するように構成されている場合は、翻訳管理ワークフローで、ドキュメントに対するワークフローを手動で開始できます。ワークフローを開始するには、少なくともアイテムの編集権限が必要です。ワークフローによっては、さらにリストの管理権限がないと、ドキュメントに対するワークフローを開始できない場合があります。
メモ
ワークフローの開始後に、その参加者が、各自のワークフロー タスクに関する電子メール通知やアラームを受け取ることができるようにする場合は、サーバーの管理者に連絡し、電子メール通知がサイトで有効になっているかを確認してください。
- ワークフローを開始するドキュメントが格納されている翻訳管理ライブラリを開きます。
- ワークフローを開始するドキュメントをポイントし、表示された矢印をクリックして、[ワークフロー] をクリックします。
- [新しいワークフローの開始] で、開始するワークフローの名前をクリックします。
- [翻訳の依頼] の [期限] ボックスに、翻訳の完了期限日を入力するか選択します。
- 翻訳依頼と一緒に送るメッセージを入力します。
- [送信] をクリックします。
ワークフローが直ちに開始されます。ワークフローの翻訳者リストに指定された対象言語ごとに、原版ドキュメントのコピーが作成されます。また、翻訳者リストの各翻訳者について、翻訳タスクが作成されます。翻訳タスクは、原版ドキュメントを、指定された言語に翻訳するように依頼する内容となっています。特定の種類の翻訳 (英語からスペイン語への翻訳など) に対し、複数の翻訳者が指定されていた場合は、その各翻訳者に対して翻訳タスクが割り当てられます。サイトで電子メールが有効になっていた場合は、ワークフローの参加者に対し、各自の翻訳タスクに関する電子メール通知が送信されます。
ページの先頭へ翻訳管理ワークフロー タスクを実行する
翻訳管理ワークフローを最後まで完了させるためには、次の 2 点を実行する必要があります。
- 原版ドキュメントの翻訳済みコピーを翻訳管理ライブラリに保存する。
- ワークフロー タスクのステータスを [完了] にする。
ドキュメントの翻訳が終わるまでには、ある程度の時間がかかるため、タスクが実際に完了するまでの間に、翻訳タスクの進捗状況を伝えるなど、ワークフローのタスク フォームを編集したい場合もあります。
- サイトの [タスク] リストを開き、[表示] メニューの [自分のタスク] を選択して、自分に該当するワークフロー タスクを探します。
メモ
ワークフローに既定の [タスク] リストが使用されていない場合、[タスク] リストには、該当するワークフロー タスクが表示されないことがあります。自分に該当するワークフロー タスクを見つけるには、ワークフロー アイテムが保存されているリストまたはライブラリに移動します。目的のアイテムをポイントして、表示される矢印をクリックし、[ワークフロー] をクリックします。[ワークフローの状態] ページの [実行中のワークフロー] で、自分が参加しているワークフローの名前をクリックします。[タスク] から、該当するワークフロー タスクを探します。
- 実行するタスクの名前をポイントし、表示される矢印をクリックして、[アイテムの編集] をクリックします。
- 翻訳対象ドキュメントのリンクをクリックし、[開く] をクリックします。
- 翻訳中のドキュメントは、チェックアウトしておくことをお勧めします。Microsoft Office ボタンをクリックし、[サーバー タスク] をポイントして、[チェックアウト] をクリックします。
- ドキュメントを翻訳します。
- ドキュメントの翻訳が完了したら、Microsoft Office ボタンをクリックし、[保存] をクリックします。
- Microsoft Office ボタンをクリックし、[サーバー タスク] をポイントして、[チェックイン] をクリックします。
- ワークフロー タスク フォームの [翻訳の状態を次に変更] から、必要なステータス値を選択します。たとえば、[進行中] や [完了] を選択します。
- [OK] をクリックします。
ページの先頭へ