Microsoft Office Excel ブックを Excel Services で開いた場合、ブックは次の 2 種類のビューのどちらかで表示されます。
ワークシート ビュー このビューでは、ブックを 1 つ以上のワークシートと共に表示でき、それらのワークシート上のすべての情報も表示できます。ブックの作成者がブックを保存するときは、すべてのワークシートを表示するように指定するか、または表示する特定のワークシートを選択できます。
名前付きアイテム ビュー このビューでは、ブック内の 1 つ以上の名前付きアイテムだけを表示できます。表示できる名前付きアイテムは、グラフ、Excel テーブル、ピボットテーブル レポート、名前付きのセル範囲のいずれかです。
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名前付きアイテム ビューについて
名前付きアイテムを名前付きアイテム ビューで表示する
名前付きアイテム ビューについて
名前付きアイテム ビューは、ユーザーまたはブックの作成者が次のような動作を求めている場合に便利です。
- グラフや Excel テーブルなど、ブック内の特定の名前付きアイテムだけを表示すればよい場合。たとえば、ブックの作成者として、ブックの他の部分はユーザーにとって必要のないデータであるため、それらの部分をユーザーに表示しないようにしたり、セキュリティ上の理由からデータを非表示にしたりできます。また、ビジネス インテリジェンスのダッシュボードに十分なスペースがない場合に、グラフやピボットグラフの基になるデータを表示しないようにできます。
- ブック内の情報をスクロールして探すのは面倒で時間がかかるため、Excel Web Access ツールバーの [表示] ボックスの一覧の特定の名前付きアイテムをクリックすることで、目的の情報をより柔軟に表示できるようにする場合。ブックの作成者は、ブック内の情報がどのように参照されるかを制御できます。また、Excel Services では、ナビゲーション コントロールの必要性を最小限に抑えるために、一部の名前付きアイテムの表示方法が、名前付きアイテム ビューとワークシート ビューとで異なる場合があります。
- フィルタ Web パーツやリスト ビュー Web パーツなどの Web パーツを、ダッシュボードまたは他の Web パーツ ページにある Excel Web Access Web パーツに接続する場合。たとえば、フィルタ Web パーツで選択された値に基づいて、別々の Excel Web Access Web パーツにグラフ、Excel テーブル、および名前付き範囲を表示できます。詳細については、「フィルタ Web パーツを Excel Web Access に接続する」を参照してください。
名前付きアイテム ビューでは、次の名前付きアイテムを表示できます。
名前付きアイテム | コメント |
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Excel テーブル | |
グラフおよびピボットグラフ | 水平スクロール バーおよび垂直スクロール バーが表示される場合もありますが、グラフ全体またはピボットグラフ全体が常に表示され、トリミングされることはありません。 |
ピボットテーブル レポート | |
名前付き範囲 | 範囲は連続している必要があり、ワークシートに対してローカルまたはグローバルな名前付き範囲を定義できます (SheetName!RangeName)。名前付き範囲には、ユーザーが Microsoft Office Excel 2007 で定義したものと、印刷範囲のように Office Excel 2007 によって定義されたものがあります。 名前付き範囲には、グラフ、Excel テーブル、ピボットテーブル、ピボットグラフなど、他の名前付きアイテムを含めることもできます。 |
メモ
- ブックを名前付きアイテム ビューで保存した場合でも、パラメータに対応する名前付きセルが名前付きアイテムに含まれているかどうかにかかわらず、パラメータ作業ウィンドウを表示してパラメータを設定できます。たとえば、グラフを表示しつつ、名前付きアイテムには含まれていないセルの値に対応するパラメータ値の入力を受け付けることで、ユーザーによるグラフの更新を可能にできます。
- 同一のセッションで名前付きアイテム ビューからワークシート ビューに切り替えたり、ワークシート ビューから名前付きアイテム ビューに切り替えたりすることはできません。
- [表示] ボックスの一覧には、個々のワークシートは表示されません。
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名前付きアイテムを名前付きアイテム ビューで表示するには、[表示] ボックスの一覧を使用する方法と、"Named Item to Display Drop-down List" プロパティを設定する方法の 2 つがあります。
メモ
- 名前付きアイテムは常にアルファベット順で表示されます。
- [表示] ボックスの一覧が表示されるのは、ブックの作成者がブックを保存する前に、[Excel Services のオプション] ダイアログ ボックスで 1 つ以上の名前付きアイテムを選択し、[ブックのナビゲーション]、[すべてのブックの対話機能]、[[名前付きアイテム] ボックス] の各プロパティをオンにし、さらに、Excel Web Access ツールバーが表示されている場合だけです。詳細については、「Excel Web Access Web パーツのカスタム プロパティ」および Microsoft Office Excel 2007 ヘルプを参照してください。
[表示] ボックスの一覧を使用する
- Excel Web Access が名前付きアイテム ビューで表示されているときに、Excel Web Access ツールバーで、[表示] ボックスの横の矢印をクリックし、名前付きアイテムをクリックします。
"[名前付きアイテム] ボックス" プロパティを設定する
ブックの作成者がブックの保存前に、[Excel Services のオプション] ダイアログ ボックスで指定したすべての名前付きアイテムについて、Web パーツの作成者は、"[名前付きアイテム] ボックス" プロパティを設定することにより、特定の名前付きアイテムを名前付きアイテム ビューで表示できます。このプロパティを設定する方法は、たとえば、ダッシュボードで Excel Web Access Web パーツに特定の名前付きアイテムを表示して、他の名前付きアイテムは選択できないようにする場合に便利です。詳細については、「Excel Web Access Web パーツのカスタム プロパティ」を参照してください。
ヒント Web パーツの作成者は、必ずしもブックの作成者であるとは限らず、ブックへのアクセス権を持っていない場合もあります。"[名前付きアイテム] ボックス" プロパティに入力する名前付きアイテムがよくわからない場合は、Excel 2007 でブックを開き、[Excel Services のオプション] ダイアログ ボックスを表示して名前付きアイテムを一覧表示するか、"[名前付きアイテム] ボックス" プロパティをクリアした状態で Excel Web Access Web パーツを表示し、[表示] ボックスの一覧で名前付きアイテムを確認します。
メモ
"[名前付きアイテム] ボックス" プロパティに値を入力すると、Excel Web パーツが名前付きアイテム ビューに表示される場合、その値は、表示された既定のアイテムを示します。
リスト ビュー Web パーツの接続メニューの [
他の Web パーツに行を提供] をクリックするか、Excel Web Access Web パーツの接続メニューの [
Get Named Object From] をクリックして、リスト ビュー Web パーツを Excel Web Access Web パーツに接続した場合、"
[名前付きアイテム] ボックス" プロパティも、渡した接続値に設定されます。後で Web パーツ接続を削除しても、この "
[名前付きアイテム] ボックス" プロパティの値は残るため、名前付きアイテムを表示できないというメッセージが表示されることがあります。この問題を解決するには、"
[名前付きアイテム] ボックス" プロパティをクリアします。詳細については、「
Excel Web Access Web パーツのカスタム プロパティ」を参照してください。
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