戻る 進む ホーム 印刷 検索
SharePoint Server のヘルプと使い方 >  共同作業 >  リストとライブラリに電子メールを統合する
受信メールについて
受信メールについて<a id="Backtotop" name="Backtotop"></a>

Microsoft Windows SharePoint Services 3.0 では、サイト所有者は受信メール機能をサイトに統合することができます。この新しい機能により、チームは SharePoint リストおよびライブラリ内の電子メール メッセージを集計することができ、この結果サイト メンバは SharePoint サイトを開き、電子メールで送信されたコンテンツをアップロードする手順を実行することなく、他のチーム メンバに送信する電子メールをアーカイブすることができます。これは、Windows SharePoint Services 3.0 のほとんどのリストおよびライブラリの種類に、一意の電子メール アドレスに割り当てることができるためです。サイト メンバは、電子メールを送信するときに、電子メール クライアント アプリケーションの [宛先] または [CC] ボックスにこれらのリストの電子メール アドレスを追加するか、これらのリストの電子メール アドレスおよび他のサイト メンバの電子メール アドレスを含む配布リストに対して、電子メールを送信することができます。

電子メール サポートは、Web アプリケーション レベルのサーバーの全体管理で有効にします。このレベルで電子メール サポートを有効にすると、サイト コレクション レベルでも既定で有効になりますが、トップレベル サイトの所有者はサイト コレクション レベルでサポートを無効にすることができます。電子メールを有効にしたサイト コレクションで作成されたすべての新しいサイトでも、電子メールが有効になります。作成するサブサイトの任意のリストで電子メールが既定で有効になるかどうかは、サブサイトを作成するときに行う選択によって異なります。リストを作成するアクセス許可を持っているユーザーは、電子メールが有効になっているサイトでリストを作成するときに、リストの電子メール アドレスを選択することができます。

 メモ    トップレベル サイトの所有者は、[サイトの設定] ページの [サイト コレクションの管理] の [電子メール] リンクをクリックして、サイト コレクション全体で電子メールの受信を有効または無効にできます。Web アプリケーション レベルで電子メール サポートを無効にしている場合、トップレベル サイトの [サイトの設定] ページに [電子メール] リンクは表示されません。

サーバーの全体管理およびサイト コレクション レベルで電子メールの受信を有効にすると、サイト内のドキュメント ライブラリ、画像ライブラリ、フォーム ライブラリ、お知らせリスト、予定表リスト、ブログ、およびディスカッション掲示板の各リストまたはライブラリで、電子メールのサポートを有効にし、構成することができます。ただし、電子メールを送信して会議ワークスペース サイトのリストにコンテンツを追加することはできません。

この記事の内容


受信メールの例

チームは、受信メールを使って、より効果的かつ効率的にコミュニケーションを取ることができます。ここでは、チームが受信メールと SharePoint サイトを使ってコミュニケーションを合理化し、改善する方法の例をいくつか示します。

チームの電子メールをアーカイブする  サイト メンバは、新しいチームに参加すると、サイトを開き、メンバからの直接的な投稿と、Microsoft Office Outlook などの電子メール クライアントからディスカッション掲示板に送信されたコンテンツの両方を含む、最新のディスカッションを表示することができます。サイト メンバは、チームの最も重要な問題とタスクを確認し、ディスカッションで関連リンクをたどり、重要な問題に関連するすべての情報を得ることができます。

サイト メンバが電子メール メッセージに返信し、返信にリストの電子メール アドレスを含めると、返信はディスカッション掲示板にアーカイブされ、アーカイブされた元の電子メール メッセージに関連付けられます。これにより、SharePoint サイトでアーカイブされた情報を表示するサイト メンバは、特定の電子メール スレッドに関連する情報と関連付けることができます。

コミュニティを作成する  サイト所有者は、会社で自転車に乗る人のコミュニティ用に、新しい配布リストを作成します。ユーザーは会社のホーム サイトに移動し、このコミュニティのリンクをクリックします。また、配布リストの名前、SharePoint コミュニティ サイトの説明、およびコミュニティの初期のメンバのリストが要求される短いウィザードを操作します。この操作により、ユーザーは新しいコミュニティ サイトに送られます。

一元的な情報交換の場を作成する  サイト メンバは、会社のホーム ポータル サイトのコミュニティ セクションに移動し、サイトの検索機能を使って質問をします。1 秒以内に、自転車に乗る人のコミュニティが検索結果として表示されます。サイト メンバは検索結果のリンクをクリックして、コミュニティ サイトのホーム ページを表示します。このページの質問集には、自転車店のリストが含まれています。このリストに掲載されているいずれの店も近くにないので、サイト メンバは地域の自転車店に関する電子メール メッセージをコミュニティに送信します。コミュニティのメンバは、地域にある評判の良い自転車店に関する情報を返信します。

技術サポートを受ける、または提供する  サイト メンバはホーム サイトに移動し、技術サポートのディレクトリ一覧を見つけ、リンクをクリックして新しい電子メール メッセージを作成します。メッセージの送信後、サイト メンバは技術サポート要求の状態を監視するために使用できる追跡番号を受け取ります。サイト メンバは自動的に技術サポート要求を購読するので、要求の状態が変化したときに通知を受け取ることができます。この要求は、フォームに入力された情報に基づいて適切な人にルーティングされるので、サイト メンバは迅速な返信を受け取ることができます。なお、このシナリオを完全に実装するには、カスタム コードが必要です。Windows SharePoint Services 3.0 では、フォームの情報に基づいて自動的な追跡番号またはメッセージは提供されません。

 ページの先頭へ

新しいサイトの作成の説明

電子メールを有効にしたサイト コレクションで作成されるすべての新しいサブサイトでは、自動的に電子メールも有効になります。サイトの作成中に既存のグループの使用を選択すると、利用できる場合は親サイトの配布リストが新しいサイトに関連付けられます。

 メモ    配布リストが利用できるのは、サーバーの全体管理で SharePoint Directory Management Service が有効になっている場合のみです。

既存のグループを使用せずに、サイトの作成中に新しいグループの作成を選択する場合、Windows SharePoint Services 3.0 によって次の操作が行われます。

  • サーバーの全体管理で SharePoint Directory Management Service が有効になっている場合は、電子メール配布リストを作成し、新しいリストの電子メール アドレスを指定するオプションがあります。
  • 新しいグループに追加するすべてのサイト メンバが、チーム サイトの "メンバ" というグループに含まれます。サーバーの全体管理で SharePoint Directory Management Service を有効にしている場合、これらのサイト メンバは、"メンバ" グループと同期される配布リストに自動的に追加されるので、1 つの場所で行われた変更は、他の場所でも自動的に同期されます。
  • サーバーの全体管理で SharePoint Directory Management Service が有効になっている場合、チーム サイトのディスカッション掲示板および予定表で電子メールが有効になり、自動的に電子メール アドレスが割り当てられます。これらの電子メール アドレスは、チームの配布リストに自動的に追加されます。
  •  メモ    既定では、これら 2 つのリストの電子メール アドレス形式は、GroupAddress.discussions および GroupAddress.calendar です。

ディスカッション掲示板の電子メール アドレスおよび予定表を配布リストに含めると、その配布リストに送信されたすべての電子メールおよび会議出席依頼は、チーム サイトにアーカイブされます。

 ページの先頭へ

電子メール ハンドラについて

Microsoft Windows SharePoint Services 3.0 では、電子メール ハンドラの使用により、事実上あらゆる電子メール クライアントから受信する電子メールが SharePoint サイトのリストにルーティングされます。電子メールを有効にした各リストは、一意の電子メール アドレスに関連付けられ、各電子メール ハンドラは特定のリストの種類に関連付けられます。

Windows SharePoint Services 3.0 には、ディスカッション掲示板、お知らせ、予定表、ドキュメント ライブラリ、画像ライブラリ、フォーム ライブラリ、およびブログの各リストについて、組み込みの電子メール ハンドラが用意されています。これらのリストの種類のいずれかで電子メールのサポートを有効にすると、Windows SharePoint Services 3.0 に用意されている電子メール ハンドラが既定で使用されます。電子メール ハンドラは受信する電子メールを解析し、メッセージのフィールド マッピングを実行し、設定に応じて、メッセージの送信先の電子メール アドレスに関連付けられているリストにメッセージおよび添付ファイルをアーカイブします。

電子メール メッセージからリストにマップされるフィールドは、[電子メールの差出人]、[電子メールの宛先]、[電子メールの CC]、[電子メールの件名]、メッセージの本文、および添付ファイルです。

 メモ    組み込みの電子メール ハンドラで行われるフィールド マッピングが希望のものでない場合は、既定のハンドラではなくカスタム電子メール ハンドラを使用できます。そのためには、開発者はカスタム電子メール ハンドラを記述し、サーバー管理者はそれをイベント ハンドラとして配置する必要があります。

サイト所有者は、リストの電子メール サポートを有効にし、構成するときに、いくつかのオプションを選択できます。たとえば、構成中のリストに、元の電子メール メッセージが .eml ファイルとしてアーカイブされるかどうか、添付ファイルがアーカイブされるかどうか、会議出席依頼がアーカイブされるかどうかを選択できます。使用できるオプションは、リストの種類によって異なります。

セキュリティに関する考慮事項

特定のリストまたはライブラリで電子メールのセキュリティ設定を行う場合は、リストに書き込みができるユーザーのみを許可するか、すべてのユーザーにリストへの電子メールのアーカイブを許可するかを選択できます。すべてのユーザーからの電子メールのアーカイブを選択すると、認証されないユーザーを含めて、すべての送信者がリストまたはライブラリに書き込むことができます。セキュリティのリスクを考慮して、このオプションの使用は慎重に検討してください。

 ページの先頭へ

他のサーバーを通じて電子メールをルーティングする

受信メール サーバーのアドレスはサーバーの全体管理で構成されますが、受信メールは別の電子メール サーバー経由でルーティングされるのか、Windows SharePoint Services 3.0 を実行しているサーバーに直接送信されるのかを知っていると役立ちます。不明な場合は、全体の管理者にお問い合わせください。

Microsoft Exchange Server など、別の電子メール サーバー経由で電子メールをルーティングすると、主に次のような利点があります。

ユーザー認証  SMTP サービスでは、サイトに電子メールを送信するユーザーを認証することはできませんが、Exchange Server では認証することができます。サーバー管理者は、サーバーの全体管理を使用して、認証されたユーザーのみから電子メールを受け付けるか、Exchange Server を通じて電子メールを送信するかを選択できます。

迷惑メールのフィルタ  Exchange サーバーには、未承諾広告の電子メールが送信先 (この場合は Windows SharePoint Services 3.0 を実行しているサーバー) に転送される前に除外する、迷惑メール フィルタ機能を備えています。迷惑メールを減らすためには、チーム サイトのメンバのみが、書き込みアクセス許可が付与されているリストの電子メールをアーカイブできるようにする方法もあります。

ウイルス保護  Exchange Server では、Exchange Server 経由でルーティングされた電子メールに対してウイルス保護が行われます。

 ページの先頭へ